【自社でできる】ホームページのSEO改善チェックリスト10項目

はじめに
「ホームページを作ったのに、まったく問い合わせが来ない」
「SEOって聞くけど、結局何からやればいいのか分からない」
そんな悩みを抱えている小規模事業者や士業の方は少なくありません。
専門知識がないと難しそうに感じるかもしれませんが、実はSEOの基本は「見直すだけ」で改善できることがたくさんあります。
この記事では、Web制作やマーケティングの専門家でなくても取り組める、“自社でできるSEO改善のチェックリスト10項目”を紹介します。
今のホームページに当てはめながら、ぜひ一緒に見直してみてください。
1. タイトルタグとメタディスクリプションは適切か?
SEOの基本中の基本が「タイトルタグ」と「メタディスクリプション」の設定です。
これは検索結果に表示される文章で、検索結果の上位表示だけでなくユーザーのクリック率(CTR)にも大きく影響します。
たとえば、「トップページ|株式会社○○」のようなタイトルでは、何をしている会社なのかが伝わりません。
また、説明文が空欄のままだと、自動で拾われた文章が表示され、意図しない印象を与えてしまうことにもつながります。
タイトルの見直しポイント
- 検索につながる重要なキーワードを含めているか?
- 重要なキーワードがタイトルの前方に記載されているか?
- キーワード(業種・地域名など)を自然に含めているか?
- ページごとに固有のタイトルになっているか?
- ユーザーが利用するキーワードを選定しているか?
メタディスクリプションの見直しポイント
- ページの内容が要約されているか?
- 120字前後で自然に読める文章になっているか?
- 強みや特徴を簡潔に伝えているか?
特にトップページやサービスページは検索されやすいので、まずはそこから見直してみましょう。
2. 見出し(h1・h2など)が適切に使われているか?
ホームページのテキストには「見出しタグ(hタグ)」というものがあります。
これは文章の構造を検索エンジンに伝えるための重要なパーツであり、SEOの基本要素のひとつです。
特にh1タグはそのページの「主題」を伝えるため、1ページに1つだけ設定するのが原則です。
その下にh2(中見出し)、h3(小見出し)と階層を守って構成することで、検索エンジンにもユーザーにも分かりやすいページ構成になります。
よくある問題点
- h1が設定されていない、または複数存在している
- デザイン目的で見出しタグを乱用している(見た目だけで使っている)
- h2やh3の順番・階層がバラバラで、構造が伝わりにくくなっている
チェックポイント
- ページにh1タグが1つだけ設定されているか?
- h2・h3は、論理的に構造を分かりやすく補足しているか?
- 見出し内にも自然な形でキーワードが入っているか?
見出しは「読みやすさ」と「SEO対策」の両方を支える存在です。
記事やページを作成する際は、構造を意識してタグを正しく使うようにしましょう。
3. モバイル対応(レスポンシブ)になっているか?
スマートフォンからのアクセスが主流となった今、ホームページがモバイル対応しているかどうかは、SEOにもユーザー体験にも直結する重要なポイントです。
Googleはモバイルファーストインデックス(MFI)を導入しており、スマホでの表示を基準に検索順位を評価しています。
つまり、PCでは見やすくてもスマホで操作しにくいページは、検索順位が不利になる可能性があります。
よくあるモバイル非対応の例
- スマホで見ると文字が小さすぎて読めない
- ボタンやリンクが押しづらい(指で操作しにくい)
- ページが横スクロールになってしまう
- PCとスマホで表示内容に差がありすぎる(情報が抜けている等)
チェックポイント
- スマホでも見やすく読みやすいデザインか?
- 画面サイズに応じてレイアウトが自動で調整されるか?
- 重要な情報やボタンがスマホでもすぐに見つけられるか?
- スマホでも問題なく指で操作できるか?
自社のホームページをスマホで開いてみて、「操作しやすいか?」「読みやすいか?」を確認してみましょう。
見直しが必要な場合は、レスポンシブ対応のテーマやテンプレートに変更するのもひとつの解決策です。
4. ページの表示速度が遅くないか?
ユーザーは表示に時間がかかるページを待ってくれません。表示速度はSEOにもユーザー体験にも大きく影響する重要な要素です。
特にスマホユーザーは通信環境が不安定なことも多く、表示に数秒かかるだけで離脱されるリスクが高まります。Googleも表示速度をランキング要因として明言しており、改善の優先度は非常に高いといえます。
表示速度が遅くなる主な原因
- 画像サイズが大きすぎる(未圧縮のJPEGやPNGなど)
- 不要なJavaScriptやCSSの読み込み
- サーバーが遅い(安価な共有サーバーなど)
- 外部スクリプトが多すぎる(SNSの埋め込みなど)
簡単にできる改善ポイント
- 画像はWebP形式に変換して軽量化する
- 使用していないプラグインやスクリプトを削除する
- 表示速度のスコアを(Google PageSpeed Insights)[https://pagespeed.web.dev/]で測定し、指摘に対応する
- サーバーが原因の場合はより高性能なプランに切り替える
特にWordPressなどのCMSを使っている場合は、画像圧縮系のプラグインやキャッシュ系のプラグインを導入するだけでも効果があります。
5. SSL化(https)されているか?
ホームページのURLが「http://」で始まっていませんか?
もしそうなら、今すぐSSL化(https化)を検討する必要があります。
SSL(Secure Sockets Layer)とは、通信を暗号化して安全性を高める仕組みのこと。GoogleもSSL化されたサイトを評価すると明言しており、SEOにおいてもhttps対応はもはや必須の時代です。
SSL化していないとどうなる?
- ブラウザに「保護されていない通信」と表示され、ユーザーに不安を与える
- SEO評価が下がる可能性がある
- 問い合わせフォームなどで個人情報を扱う場合、信頼性が大きく損なわれる
SSL化のチェック方法と対応方法
- 自社のURLをブラウザで表示し、「https://」で始まっているか確認
- URLバーに鍵マークが表示されていない場合はSSL化されていない可能性大
- サーバーによっては無料SSL(Let’s Encryptなど)が用意されていることもあるので、まずは契約しているレンタルサーバーの管理画面を確認
- 内部リンクや画像のURLも「https://」で始まっているかチェック
- WordPressを使用している場合は、プラグイン「Really Simple SSL」の利用を検討
SSL化は一度対応すれば基本的に継続して有効です。
放置しておくリスクの方がはるかに大きいため、早めの対応をおすすめします。
6. 画像にalt属性が設定されているか?
alt属性(代替テキスト)とは、画像に「これは何の画像か?」を伝えるための説明文です。
本来は視覚障がい者や、画像が表示されない状況のユーザーに向けて補足するためのものですが、SEOにおいても重要な役割を果たします。
Googleは画像の内容を完全に理解できるわけではないため、alt属性を通じて画像の意味を読み取っています。
特に、サービス内容や商品画像に適切なalt属性を入れておくことで、検索エンジンにそのページの内容を正しく伝えることができます。
alt属性がないとどうなる?
- Google画像検索からの流入チャンスを逃す
- ページの内容理解が不十分になり、SEO評価が下がる可能性
- アクセシビリティ(誰でも使える設計)に欠け、ユーザー体験が損なわれる
alt属性の確認・設定方法
- HTMLで記述している場合は、タグ内に alt=”〇〇” があるか確認
- WordPressの場合、画像アップロード時に「代替テキスト」を入力できる欄があるので、そこに設定
- 装飾目的の画像(デザインや背景など)には空のalt属性 alt=”” を設定することで、検索エンジンや読み上げソフトの誤解を防げる
キーワードを詰め込みすぎず、自然な文章で「何の画像か」を簡潔に説明することがポイントです。
小さな工夫ですが、検索エンジンにもユーザーにもやさしいサイト作りにつながります。
7. 内部リンクが整備されているか?
ホームページ内のページ同士をつなぐ「内部リンク」は、ユーザーの回遊性を高めるだけでなく、SEOにも効果的な要素のひとつです。
検索エンジンはリンクをたどってページの構造を把握しているため、内部リンクの設計がしっかりしていると、重要なページを正しく評価してもらえるようになります。
また、ユーザーにとっても「次にどこを見ればいいか」が明確になり、離脱率の低下や滞在時間の増加にもつながります。
よくある内部リンクの問題
- トップページしかリンクされておらず、サービス詳細ページにたどり着けない
- 同じ内容を扱った記事やページが孤立していて、お互いにリンクされていない
- ナビゲーションやフッターが整理されておらず、ページ間のつながりが見えにくい
チェック&改善のポイント
- 主要なサービスページやお問い合わせページには、他ページから自然に誘導できているか?
- 関連する記事同士を相互にリンクさせているか?
- 「こちらもおすすめ」「関連記事」「次に読む」など、文脈に応じた案内があるか?
- パンくずリストを活用し、階層構造を分かりやすく伝えているか?
内部リンクの工夫だけで、検索順位が改善されたケースもあります。
特にサービスページや問い合わせページへの導線は意識して設計してみましょう。
8. 更新が止まっていないか?
ホームページが最後に更新されたのはいつですか?
「最終更新日が1年前のまま」「ブログやお知らせが数ヶ月間放置されている」──こんな状態は、ユーザーにも検索エンジンにもマイナスの印象を与えてしまいます。
Googleは「定期的に更新されているサイト」を評価する傾向があり、情報の新しさ(フレッシュネス)はSEOにおいても重要な指標のひとつです。
また、ユーザーも古い情報しか載っていないサイトには不信感を持ちやすく、問い合わせや購入につながりにくくなります。
よくある更新が止まる原因
- 担当者が不在、または手が回らない
- コンテンツ更新の優先順位が低い、手間がかかり過ぎる
- コンテンツを増やす目的が不明確でモチベーションが続かない
- CMSや管理画面の使い方が分かりづらい
改善のためのヒント
- 月1回だけでも「お知らせ」や「ブログ」で近況報告を更新する
- 季節ごとのトピックやQ&Aなど、書きやすいフォーマットを用意する
- 商品やサービスの内容を少しずつ見直し、最新情報にアップデートする
- 外注や代行サービスを利用して、更新の仕組みを作る
- AIを使って更新の工数を減らす
「まったく動いていないサイト」は“止まっている会社”という印象を与えかねません。
少しの更新でも「生きているサイト」に見せることでSEOにもユーザーにも効果がありますので、定期的に更新しましょう。
9. E-E-A-T(専門性・経験・権威性・信頼性)を意識しているか?
SEOの世界で重要視されている概念のひとつが「E-E-A-T」です。これは以下の4つの頭文字を取ったものです:
E(Experience)= 経験
E(Expertise)= 専門性
A(Authoritativeness)= 権威性
T(Trustworthiness)= 信頼性
これらは特に 「お金」「健康」「法律」など、人生に大きく関わるジャンル(YMYL) において、検索エンジンがコンテンツを評価するうえで非常に重視しています。
とはいえ、E-E-A-Tは大手企業だけの話ではありません。中小企業や士業のホームページでも、信頼される情報発信をしていれば十分に意識する価値があります。
E-E-A-Tを高める具体的な工夫
- 実際の経験に基づいたコンテンツを発信する(例:導入事例、お客様の声、自社のノウハウなど)
- 専門的な資格や所属団体を明記する(例:行政書士、税理士、加盟団体など)
- 会社概要・代表者のプロフィールを充実させる
- 顔出し・名前出しでコンテンツの執筆者を明示する
- 外部からの評価や掲載実績、レビューを紹介する
- プライバシーポリシーやお問い合わせ先など、安心感を与えるページを整備する
特に士業のように専門性が重視される業種では、プロフィールの書き方ひとつで大きく印象が変わります。
「どこの誰が、どんな経験から、なぜこの情報を伝えているのか?」が明確なサイトほど、ユーザーにもGoogleにも信頼されやすくなります。
10. Googleサーチコンソールでエラーが出ていないか?
SEO改善に取り組むなら、まずは現状を知ることが大切です。
そのための強力な無料ツールが、Google公式の「Googleサーチコンソール」です。
このツールでは、あなたのホームページが どのように検索され、どんなキーワードでクリックされ、どんなエラーが発生しているか を把握できます。
サーチコンソールで特にチェックしたいポイント
- クロールエラー:Googleがページを正しく読み込めていない場合に発生。404エラー(存在しないページ)やリダイレクトエラーなどが対象。
- インデックス登録の状況:ページがGoogleに登録(インデックス)されているかどうかを確認。
- モバイルユーザビリティ:スマホで閲覧したときに問題がないかチェック。
- 構造化データのエラー:パンくずリストや商品情報などのマークアップに誤りがないかを確認。
- ページの表示速度(Core Web Vitals):LCP、FID、CLSといった表示速度や安定性に関するデータ。
まだ導入していない方へ
- Googleアカウントにログインし、 Googleサーチコンソール にアクセス
- 自社サイトのURLを登録
- 推奨される方法で所有権を確認(HTMLファイルのアップロードやDNS設定など)
定期的にチェックしておけば、「気づかないうちに検索順位が下がっていた…」という事態を未然に防ぐことができます。
最悪の場合、エラーが原因でページが検索結果にまったく表示されていないということもありえます。
SEOは“思い込み”で改善できません。
まずは数値で現状を把握し、確実な改善につなげましょう。
まとめ
ホームページのSEO改善は、専門的で難しそうに感じるかもしれません。
ですが、今回ご紹介した10項目はどれも「自社でできる」基本的なチェックポイントです。
まずはトップページや主要なサービスページからでも構いません。
できるところから少しずつ見直し、改善していくことが、検索順位の向上やお問い合わせの増加につながります。
重要なのは「完璧を目指す」ことではなく、現状を把握し、的確に行動することです。
定期的にチェックリストを見直して、自社サイトの健康診断をしてみましょう。
「更新して終わり」ではなく、育てていくホームページ運用が、SEOにも強くユーザーからも信頼されるホームページの第一歩になります。
最後に
ホームページのSEO改善は、一度やれば終わりというものではありません。
日々の運用や環境の変化に合わせて、定期的な見直しと小さな改善の積み重ねが大切です。
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